2025年02月25日

東急池上線~都市部と住宅街を結ぶ東京のローカル線

東京の城南エリアを通る東急池上線。JR山手線や京浜東北線に接続するものの、沿線は都心の喧騒から少し離れた住宅街が多く、通勤や通学の足として住民に愛されるローカル線です。
また、路線が生まれたきっかけとなった池上本門寺や桜の名所として有名な洗足池といった古刹や文化的スポットに加え、沿線には戸越銀座商店街や蒲田サンライズモールなど個性的な商店街もあり、観光や散策にも適した路線でもあります。
この記事では、東急池上線や沿線にある各駅の魅力についてご紹介します。


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五反田駅ホーム

CONTENTS

1) 東急池上線 総延長10.9km、3両編成のローカル線ながらJR線へ接続する良好な交通アクセス

東急池上線路線図

 

 

東急池上線は総延長10.9km、総駅数15駅の東急電鉄が運営する鉄道路線です。3扉の3両編成と比較的輸送力は低いものの、JR山手線(五反田駅)やJR京浜東北線(蒲田駅)と接続する交通利便性の高い路線です。


ikegami_line_00c池上本門寺 総門

2) 五反田駅周辺 品川区内屈指の乗降客数を誇るビジネス街

五反田駅は東急池上線に加え、JR山手線・都営地下鉄浅草線が乗り入れる接続駅。品川区に位置しており、大手企業やスタートアップのIT企業が多く集まるビジネス街として活気のあるエリアです。

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東急池上線・JR山手線・都営浅草線 五反田駅


■五反田駅前の大型商業施設
駅周辺には「アトレ」や「東急スクエア」などの駅直結の大型商業施設に加え、ラーメン屋や居酒屋など多彩な飲食店が並ぶ魅力的なエリアです。
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3) 戸越銀座駅周辺 好きな商店街ランキングでも常に上位の戸越銀座商店街

五反田駅から2駅、品川区平塚にある戸越銀座駅。2016年に木材を多く使った駅舎への改良工事、「木になるリニューアル」が行われました。これはCO2排出量削減や東京の持続的な森林整備や林業振興に向けた取り組みで、グッドデザイン賞や土木学会デザイン賞奨励賞を受賞しています。

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  1. ■戸越銀座商店街
    メディアでも話題にあがる人気の商店街。全長約1.3km、商店数は約400軒にのぼり、チェーン店だけでなく昔ながらの八百屋や総菜屋なども建ち並びます。食べ歩きできるグルメも多く、地元の人々や観光客で日々賑わっています

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4) 荏原中延駅周辺 地域密着!アーケードで雨でも安心の中延スキップロード商店街

五反田駅から3駅の荏原中延駅。都心に近いながらも落ち着いた雰囲気があり、住みやすいエリアとして人気です。

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■中延スキップロード商店街
全長約330メートルのアーケード商店街。肉・魚・八百屋などの生鮮食品店から、カフェやレストラン、パン屋、衣料品店まで、さまざまな店舗が揃い、地元の人々に愛されています。

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5) 旗の台駅周辺 東急大井町線と立体交差する乗換駅

旗の台駅は東急池上線と東急大井町線が交差する乗り換え駅で、五反田駅まで7分、JR線やりんかい線と接続する大井町駅まで5分と都心へのアクセスも良好です。本駅も戸越銀座駅に続き木造駅舎の雰囲気を踏襲する改良工事「木になるリニューアル」が行われ、2019年に竣工しています。

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旗の台東口通り商店街
駅前には商店街が広がり、地元の人々や近隣の学生で賑わいを見せています。また、昭和大学病院(写真正面)もあることから近隣にクリニックや薬局も多く、地域の医療を支えています。
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6) 洗足池駅周辺 桜の名所洗足池 勝海舟も愛した江戸から続く行楽地

五反田から7駅目の洗足池駅。改札を出ると正面に洗足池を中心とした緑豊かな公園が広がり、ボート遊びや季節ごとの草花を楽しむことができます。また、洗足池は勝海舟が愛したことでも有名です。幕末、西郷隆盛との江戸城無血開城の交渉に向かう途中に立ち寄った際その風景に魅了され、後に晩年を過ごす別荘「洗足軒」を構えるに至りました。

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■洗足池公園の桜
桜の名所としても名高い洗足池公園。園内には約200本の桜が植えられており、満開の時期には公園全体が美しい桜色に染まります。また、蛍の自生化にも取り組んでおり、近隣の小学校と協力して幼虫を放流したり、夏には「洗足池ほたるのゆうべ」というイベントも開催しています。
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7) 久が原駅周辺 高台に位置する大田区屈指の高級住宅街

五反田駅より11駅目、蒲田駅より4駅目になる久が原駅。武蔵野台地の突端にある「久が原台」にあり、大田区の中でも田園調布や山王と並ぶ高級住宅街として知られています。
また、駅周辺で大規模な開発が行われていないので昔ながらの雰囲気が残っており、静かで穏やかな生活が望めます。

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■昭和のくらし博物館
久が原駅から徒歩8分ほどにある「昭和のくらし博物館」。昭和26年築の木造二階建て公庫住宅で、実際に昭和~平成初期まで一家が暮らしていた建物だそうです。家財道具が丸ごと残っており、昭和の暮らしが実感できる博物館です。

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8) 池上駅周辺 1282年創建の日蓮宗大本山「池上本門寺」の寺社町

蒲田駅から2駅目の池上駅。駅の周辺は、日蓮宗の大本山、池上本門寺の門前町として賑わっています。元々池上線は、池上本門寺参拝客の輸送を目的に池上電気鉄道が蒲田-池上間で1922年に開業したのが始まりでした。
2021年に開業した駅ビル「etomo(エトモ)池上」にあわせて池上駅も改良。開発過程で確保した旧駅舎などの古材「えきもく」を活用する「みんなのえきもくプロジェクト」を実施するなど、環境への配慮や資源の有効活用にも取り組んでいます。

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■池上駅ホームと新駅舎内「池上仲見世」
木の温もりが感じられる駅ホームのベンチ。改札階の自由通路「池上仲見世」には、伝統行事「お会式」の練り歩きに使用される灯明「万燈」や桜をモチーフとした柱が並び、門前町の「和」を感じられる駅になっています。

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■池上本門寺と門前町
1282年に創建された池上本門寺。日蓮宗七大本山の一つに挙げられている古刹です。
駅からつながる門前町には和菓子屋や生花などの老舗店舗が並びます。(写真は昭和8年に建てられ、国の有形文化財としても登録されている萬屋酒店)
また、寺の西側にある梅園には合計370本の梅が植栽され、都内でも有数の梅の名所として知られています。
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9) 蓮沼駅周辺 蒲田駅の商店街も利用可能ながら割安賃料が魅力

蒲田駅の隣にある蓮沼駅。蒲田駅からの乗車時間は1分、徒歩でも10分ほどで移動できるため、蒲田駅利用者も居住しているエリアです。また、蒲田駅西口から延びるアーケード商店街サンライズモールの端へ徒歩5分ほどと買い物の利便性も高いエリアですが、蒲田駅と比較すると若干割安(ワンルームで4,000円程度・大手賃貸情報サイト調べ)な点も魅力です。


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10) 蒲田駅周辺 区役所にアーケード商店街、温泉まで!東京の南の玄関口として栄えるターミナル駅

JR京浜東北線、東急多摩川線との接続駅である蒲田駅。駅前には複数の商店街があるほか、大学のキャンパスや区役所もあり、大田区の中心駅として栄えています。
蒲田エリアは再開発も盛んで、現在は平成25年12月に策定した「蒲田駅周辺再編プロジェクト」に基づき、駅の東側ロータリー周辺の再整備を進めています。
また、京急蒲田駅を経由して羽田空港へつながる「蒲蒲線」の計画も検討されており、今後も発展が期待できます。

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■蒲田駅周辺
大田区役所や大規模な区民ホールなどの公共施設に加え、全長約300mのアーケードをはじめとした複数の商店街や大規模な駅ビルなど、商業施設も豊富です。また、古くからある温泉施設や大学キャンパスなど、地元住民や若者の集まる街としても賑やかなエリアです。
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11) まとめ

東京の品川区から大田区を通る東急池上線。都心部と郊外を繋ぐローカル線は、地元の人々に愛される商店街や歴史・文化が感じられる名所旧跡、緑豊かな庭園に恵まれた魅力的な路線です。また、JR山手線へ接続するアクセスの良さはファミリー層だけでなく単身者からの人気も高く、今後も安定した賃貸ニーズが期待できます。

 

この記事を書いた人

北辰不動産株式会社
COCO ASSET編集部

 

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