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近年、マンスリーマンションを探している人が年々増えて需要が高まっています。
マンスリーマンションの魅力とは何か、また、どのような場合に一般賃貸住宅よりマンスリーマンションを選んだほうがよいのでしょうか。
そこで、この記事では、マンスリーマンションを検討したい人に向けて、マンスリーマンションに住むメリット、デメリットや、どのような方に向いているかなどを解説します。
また、あわせてリーズナブルな連泊がしやすいマンスリープランがあり、マンスリーホテルとしても利用できるホテルについてもご紹介いたします。
【目次】
- 1. マンスリーマンションとは
- 2. マンスリーマンションと一般賃貸住宅の差異
- 3. マンスリーマンションのメリット
- 4. マンスリーマンションのデメリット
- 5. マンスリーマンション誰かに向いているでしょうか
- 6. マンスリーマンションを検討する注意点
- 7. まとめ
1. マンスリーマンションとは
マンスリーマンションとは短期間の居住を前提としたマンションやアパートのことで「短期賃貸マンション」とも言われます。
多くの賃貸マンションでは2年契約とかが一般的ですが、マンスリーマンションはその名の通り最短1ヶ月からでも借りることができます。また、マンスリーマンション以外に最短1週間でも借りられる「ウィークリーマンション」もあります。
ここ数年間、時代の流れで身軽なライフスタイルを求める方々が増えており、借り手側のニーズに応じて、こうした短期で賃貸住宅に住めるウィークリーやマンスリーの賃貸マンションの市場が拡大しています。例えば、マンスリーマンションはサラリーマンの長期出張などで、ホテルや一般の賃貸アパートに変わる滞在先として注目が高まっています。また、コロナ禍の中で稼働率が低下したホテルをマンスリーマンションで利用できるホテルも増えていますので、以前よりも自分のニーズに合った立地や設備のマンスリーマンションを探しやすくなってきています。
2. マンスリーマンションと一般賃貸住宅の差異
マンスリーマンション一番の特徴は月単位から契約できることです。それと比べて、一般賃貸住宅は2年の契約がほとんどです。しかも、一般賃貸住宅を借りる場合、敷金・礼金などの初期費用もかかります。一般の賃貸住宅では引っ越しの度にこうした高額な初期費用がかかるため、気軽に引っ越しを繰り返すことは難しいですが、マンスリーマンションなら容易です。
また、マンスリーマンションには、基本的には生活に最低限必要な冷蔵庫、洗濯機、電子レンジ等の家電やベッドなどの家具が揃っている点も、一般賃貸住宅とは大きく異なる点です。
しかし、マンスリーマンションには一般賃貸住宅とは異なるデメリットもありますので、マンスリーマンションを探す前にこうした違いをしっかり理解しておく必要があります。
そこで、以下では、もう少し具体的にマンスリーマンションのメリットとデメリットを見ていきましょう。
3. マンスリーマンションのメリット
3.1 | 利用期間が自由
マンスリーマンションは月単位で契約できるので利用期間に柔軟性があります。借り手側の目的によって、1カ月の短期から、3カ月あるいは半年といった自分のペースと需要に合わせて借りることができます。また、原則として、借りているマンションに次の予約がなく空いている限りは、延長も可能なケースが一般的です。
3.2 | 家電・家具付き
マンスリーマンションには、生活に必要な家具や家電、例えば冷蔵庫、電子レンジ、テレビ、テーブル、ベッド、調理器具などがあらかじめ備え付けられていますので、身一つだけですぐ引っ越しすることが可能です。従って、手ぶらで入居したその日から普通の生活を始めることができます。それに、引っ越し費用も抑えることができます。
3.3 | 入居審査が比較的簡単
一般賃貸住宅と違って、マンスリーマンションの契約は、ほとんど前金での全額支払いが一般的です。そのため、一般賃貸住宅のように入居審査が厳しくなく審査期間も短めです。
マンスリーマンションの入居審査は、写真付き身元証明書などの写しと申込書類を提出し、身元確認が取れれば良い程度のものが殆どです。なかには、事前に家賃を振り込めば審査不要で、そのまま入居できるマンスリーマンションもあります。
3.4 | 保証人が不要
一般賃貸住宅は、家賃滞納を避けるため、保証人や保証会社がないとほとんど契約できません。それに対して、マンスリーマンションは賃借期間分の賃料全額先払いが前提になっていますので、貸主側は家賃滞納や遅延の心配がなく、通常は保証人や保証会社が不要で、保証人を探す面倒や保証料の費用がかからない点も魅力です。
3.5 | 駅近・立地がよい物件が多い
一般賃貸住宅で長期的に家賃を抑えたい場合は、立地的には駅から遠い不便な物件を選ばざるを得ません。しかしながら、マンスリーマンションは短期賃貸で駅近の便利な場所を求めている方が多いため、立地がよいマンスリーマンションも多いです。駅に近いことで生活利便性が高いことはもちろん、人通りが多いエリア等で夜の帰宅時の安心感が高い物件も探しやすいでしょう。
3.6 | 初期費用が抑えられる
一般賃貸住宅の契約は、家賃以外に、入居前の礼金、敷金、仲介手数料、保証料、保険料、クリーニング費用、鍵交換費用などの初期費用を合計するとかなりの高額になりがちです。(クリーニングや鍵交換費用は初期費用でなく退去時に請求される物件もありますが。)
それに対して、マンスリーマンションにはこうした契約関係の初期費用が不要です。また、家電・家具付きなので、入居時の生活環境を整える初期費用も大幅に抑えることができます。
3.7 | 電気・ガス・水道の手続きが不要
一般賃貸住宅には、引っ越しの都度、自分で電気やガス、水道などを契約し直す必要があります。そのような手続きを忘れると、引っ越し当初の生活に支障が出てしまうことになります。しかしながら、マンスリーマンションの場合は光熱費もあらかじめ家賃に含まれていることが一般的ですので、こうした契約の手間が省け、また光熱費の増減で住居生活費が変動する心配もありません。
3.8 | インターネット標準装備物件も増加中
一般賃貸住宅には、引っ越しの都度、自分で電気やガス、水道などを契約し直す必要があります。そのような手続きを忘れると、引っ越し当初の生活に支障が出てしまうことになります。しかしながら、マンスリーマンションの場合は光熱費もあらかじめ家賃に含まれていることが一般的ですので、こうした契約の手間が省け、また光熱費の増減で住居生活費が変動する心配もありません。
3.9 |安心のセキュリティ
マンスリーマンションは短期間で借り手が変わるので、今では暗証番号による電子ロックを採用しているところが一般的となっています。電子ロックは鍵の交換費用もかからず、また、オートロックのため出かける際にドアを閉め忘れたり、鍵をかけたかどうか心配になるといったこともありません。
4. マンスリーマンションのデメリット
4.1| インテリアを変えられない?
マンスリーマンションは生活に必要な最低限の家電・家具が揃っていますが、一方で、この点はインテリアデザインや自分好みの機能にこだわりたい方にはデメリットになります。自分の家電や家具を持ち込みたい場合は、事前に貸し手と相談するか、インテリアの自由度があるところを探す方がよいでしょう。
4.2|内見ができない可能性がある
普通の賃貸物件と違って、マンスリーマンションは空室になった直前に人が住んでいた場合が多いので、そういう場合は、内見ができないまま部屋の写真や間取りで決めなければなりません。どうしても内見してから借りたい方は、内見ができる物件を探すしかありません。
4.3| 近隣トラブルの可能性が気になる?
一般賃貸住宅でも騒音等をめぐって隣人とトラブルになるといったケースはありますが、相応の初期費用がかかっており、明らかに近隣に迷惑をかけるようなことは退去事由に該当し引越しは当人にも金銭的負担が大きいため、相互に一定のモラルが保たれやすい契約形態になっていると言えます。
一方、マンスリーマンションでは、入居審査が比較的緩いうえに初期費用の負担もしていないこと、また、短期に転々と入居者が入れ替わりますので、一般賃貸よりも近隣トラブルの可能性が高いかもしれません。
そうした点が気になる方は、物件のグレードや日常管理体制等をみて選ぶといいかもしれません。
4.4| 普通の賃貸より家賃が高め
マンスリーマンションは普通の賃貸物件のように入居前の礼金、敷金、仲介手数料、清掃費、保証料、保険料、クリーニング費用、鍵交換費用などの初期費用がかかりませんが、家電、家具、インターネット、光熱費などの経費も含めて総額家賃の設定をしているので、ほとんどの月額総賃料は普通の賃貸物件より高めです。長く住むと、一般の賃貸住宅を借りた場合よりも割高になってしまいます。
4.5| 住民票の登録、移動が原則できない
日本の法律では1年以上継続して生活の本拠地が移る場合、住民票の移動が必要ですが、一方で、マンスリーマンションの場合は、生活拠点が異動せず住所ではなく「居所(きょしょ)」と見なされるため通常は住民票の異動ができません。
長期滞在になるなど個々の諸事情によっては住民票の異動が認められる場合もあるため、もし住民票の移動登録をしたい場合はあらかじめ自治体に相談、確認しておきましょう。
なお、郵便物の転送届等、住民票の提出が必要ない住所変更であれば、住民票以外に住所を証明する資料を提出する等の方法で変更可能なものが多いはずです。
4.6| 契約の延長が難しい
マンスリーマンションは月単位で借りるので、事前に借りたい期間を決める必要があります。貸主側は空室期間を作らないようにどんどん詰め込んでいくので、契約を延長したくても、次の借り手がいる場合は同じ部屋の契約ができなくなります。
4.7| 一括前払いなので予め申込期間相当の金額が必要
例えば半年間マンスリーマンションを利用する場合は、半年分の賃料や光熱費、管理費等を合わせた総賃料を一括前払いしなくてはいけないので、相応の資金準備が予め必要になります。
4.8| 途中解約する場合、先払いしている家賃は戻ってこない可能性がある
マンスリーマンションを契約期間の途中で解約したい場合、残りの期間の賃料が戻らないことがあります。特に月払いの場合の月途中での解約は返金されない物件が一般的です。また、早期解約の違約金が発生するようなケースもありますので、事前に契約内容を十分に確認して、納得の上で物件を選ぶ必要があります。
4.9| 壁が薄い部屋が多い?
マンスリーマンションは、木造や軽量鉄骨造で築年数が古い物件をリノベーションした物件等、防音性が低いものも多いようです。こうした物件では、日常的に生活音が聞こえるので、部屋にいる時間が多い人や物音に敏感な方には向いていないかもしれません。
しかし、築年数や構造にも多様な物件がありますので、防音性等を重視する方は、角部屋や防音性がよい鉄筋コンクリート造のマンション等を探すといいでしょう。
5. どんな人がマンスリーマンションに向いているの?
これまでマンスリーマンションの特徴や、メリット・デメリットをみてきましたしたが、そもそもどんな方がマンスリーマンションに向いているのでしょうか。 まず、マンスリーマンションのメリットから見た場合は、下記のような方々に向いていると言えそうです。
5.1| 一時滞在が必要な就活生や受験生
東京や大阪の場合は、毎年、就職活動や受験で一時滞在に利用する人が多い傾向にあります。一般賃貸住宅の契約は通常2年間なので、通勤先がまだ決まっていない就活生にとって就職後に職場に通勤しやすい物件に短期で引っ越すのでは、初期費用の負担が無駄になります。そこで、就活の間だけ一時的にマンスリーマンションに住んで、就職後に一般賃貸を探せば、費用と煩雑な手続きの二度手間を省くことができます。
また、受験生の場合は、受験日前後の短期滞在にホテルを利用するケースが多いですが、もう少し長めの一定期間、落ち着いた環境で万全の準備をしたいような方には、ホテルよりマンスリーマンションのほうが料金や環境ともに向いているかもしれません。
5.2| 短期研修、単身赴任、短期出張、短期のSOHO利用
研修のため短期滞在で、日数が長めになる場合は、ホテルよりも安いマンスリーマンションを探せるケースが多いのではないでしょうか。
また、短期研修の人と同じように、単身赴任や出張のため、他県等に一定期間を超えて短期滞在することになった方もマンスリーマンションがいいでしょう。
場合によっては、短期間、寝泊まりとテレワークができるSOHO利用できる部屋を探したい方にもいいかもしれません。
5.3|住所がない一時帰国者
住所がない一時帰国者が一般賃貸住宅を短期的に借りるのは、厳しい審査や契約のための書類や保証人を揃えることが面倒かもしれません。滞在が数ヶ月や1年前後になる場合は、ホテルよりマンスリーマンションのほうが自宅のように快適に住めて、費用も予算内で探せる可能性が高いでしょう。
5.4|家探しまでの仮住まい
例えば、転勤で大阪から東京に生活の本拠地を移転する等の事情が急に生じた場合に、自分の希望に合う家を見つけるまでの間は仮住まいにしたい、というような方には、簡単に一定期間だけ借りられるマンスリーマンションが向いているでしょう。
5.5|中長期滞在観光客・旅行者
観光客や旅行者は日本に中長期滞在したい場合、旅行費用を抑えるためには、1日単位で貸しているホテルよりも、月単位で貸しているマンスリーマンションのほうが割安です。
また、そういった観光客、旅行者は審査が必要になる書類や保証人を揃えることは難しいので、やや長期滞在になるとしても一般賃貸住宅で借りられる物件を探すことは殆ど困難でしょう。
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5.6|ワーキングホリデーの外国人
ワーキングホリデーとは協定を結んだ国同士で発行される、海外旅行とは違う長期滞在が許されるビザです。日本とワーキングホリデー協定を結んだ国の外国人には1~2年とかの滞在許可が下り、その間に就学、旅行、就労といった生活をすることも可能な制度です。
ワーキングホリデーの外国人も保証人や入居審査の問題で一般賃貸住宅では探しづらいため、中長期滞在観光者と同じくマンスリーマンションに向いているでしょう。
逆に、デメリットで述べた下記のような点が気になる人や、事情的に許容できない人には向いていないと言えるでしょう。
② 住民票を移す必要がある人
③ 近隣住民が気になる人
④ インテリアにこだわりたい人
⑤ 一括前払いできない人
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6. マンスリーマンションを検討する際の注意点
ここまでで、マンスリーマンションのメリット、デメリット、向いている方や向いていない方についてご説明しましたが、市場には様々なマンスリーマンションがありますので、以下では、マンスリーマンション探しで迷ったときに押さえるべきいくつかのポイントについて解説します。
6.1| 自分のニーズや物件に対する条件をリストし、整理する
マンスリーマンションに住むのは、短期と言っても、自宅のように快適に住めることが大切です。例えば、一人暮らしなら1Kの物件、寝室が欲しい方には1LDKの物件がいいかもといった広さや間取り選びなどです。
物件を探す前に自分のニーズをちょっと纏めたり、物件に対する条件をリストしたりすると、ミスマッチの可能性が減って物件探しの効率をアップできます。
6.2| 契約期間、予算、住みたい地域を絞る
マンスリーマンションを探す場合は、利用期間を決めておくことが不可欠です。マンスリーマンションは月単位で貸しているので、利用期間によって借りる物件が変わってきます。
また、利用期間や住みたい地域によって家賃が変動するため、自分の予算や住みたい地域を明確にしておくことで物件を探す効率も上がります。
6.3|複数のマンスリー物件ポータルサイトで比較
今では、マンスリーマンションは簡単にネット上で探すことができます。マンスリーマンションを探す専用サイトもいくつかありますので、こうしたサイトで気になる物件をリストアップし、複数物件を比較して自分のニーズにマッチした物件に絞りこんでいくと良いでしょう。
6.4| 部屋を内見し物件周辺を見学する
部屋の写真だけでは心配な方は実際に内見できる物件の中から探しましょう。
もし、気になる部屋が見つかっても内見できない場合、物件の運営や仲介会社さん等と相談して、同じマンションに空いている別の部屋を内見したり、マンションの共用部を内覧したり、マンションの周辺を下見に行ったりすることで、直接、物件の雰囲気を肌で感じてから決めるといいでしょう。
6.5| 契約内容、解約条件などを十分に事前確認する
自分に合うマンスリーマンションを見つけたら、いよいよ契約となりますが、契約前に、マンションや部屋利用のルール、解約条件等を十分に確認しましょう。
例えば、インテリアにこだわる方は、自分の家電や家具を持ち込むことができるかどうか、ゴミ出しのルール、部屋付け家電のメンテナンス、期間満了時にクリーニング費用等の何らかの費用がかかるのかどうか、利用期間を延長できるかどうか、途中で解約する場合に残日数の家賃が戻るかどうか、早期解約の違約金がないかなど。契約後にトラブルが起こらないように事前に契約内容を十分に確認したほうがよいでしょう。
7. まとめ
これまでマンスリーマンションと一般賃貸住宅の差異、マンスリーマンションのメリット、デメリット、向いている方や契約時の注意点等を説明してきましたが、いかがでしたでしょうか。
一般賃貸住宅とホテルの中間に位置するようなマンスリーマンションですが、ニーズにマッチした方には、とても良い選択となる住居であることがおわかり頂けたと思います。
ここで、最後にマンスリーマンションと同じように借りることが可能な「マンスリーホテル」もご紹介しておきます。
一般的にホテルは1日単位で部屋を貸しているイメージが強いですが、コロナ禍をきっかけとして、最近では、マンスリー賃貸事業に参入しているホテルが増えています。
また、ホテルとして日常の清掃や管理もしっかりと行っていますので、ご希望の立地や予算内で、管理面等が不安なマンスリーマンションしか見つからない場合は、こうしたマンスリーホテルからも探してみるといいでしょう。
部屋が多い物件であれば空いている部屋の内見も可能で、清掃費や退去費用なし、利用期間の延長も比較的しやすいので、ホテル住まいの生活を味わいたい方にもおすすめできます。
お住まいに対するニーズは人それぞれですが、同じ場所に長期に住みたい方がいると同時に、短期間で違う場所に何度も住み変えたい方もいます。
短期であれば初期費用や家財等の総費用も一般賃貸住宅より安く、また契約面でも手軽に借りられるマンスリーマンションは、様々な人の多様な新生活のニーズにあわせて、増加しています。
通常のホテル以外で、こうした短期賃貸物件を探している受験生、短期研修の方、短期出張の方、ワーキングホリデーの外国人などにとって、マンスリーホテルも、予算内で短期的に簡単に部屋を借りられる貴重な物件だと言えるでしょう。
いずれの場合でも、物件を探す前に、きちんとマンスリーマンション、マンスリーホテルの特徴を理解し、メリットとデメリットを把握したうえで、自分のニーズにマッチした物件を選ぶことが大切です。