目次
- 1. 目線や立場によって違う「一棟マンション」の物件選び
- 2. 希少性が増す首都圏エリアの新築・築浅一棟RC賃貸マンション
- 2-1. 東京23区内・首都圏の投資用新築一棟RCマンションが希少化しています
- 2-2. 相続対策ニーズの高まりに加え、海外投資家の流入でさらに供給不足へ
- 3. 個人投資家だけでなく不動産投資のプロも欲しがる新築一棟RCマンション
- 3-1. 小規模な新築一棟RCマンションは不動産投資の初心者向き?
- 3-2. 投資のプロも買う理由~「実質運用利回り」と「将来性(キャピタルゲイン)」のバランス投資
- 3-3. バランス投資や相続税対策だけではない、新築一棟RCマンションの活用方法
- 4. 多くの人が買い辛くなった今こそ良い物件を購入するチャンス
- 5. まとめ
1. 目線や立場によって違う「一棟マンション」の物件選び
東京23区内や首都圏の「一棟マンション」というと、一般的に利回りが低いため、相続対策や税金対策目的以外では検討の対象外と考えている投資家様は多いのではないでしょうか。
構造も木造一棟アパート、鉄骨造、RC造となるにつれて建築コストが高くなり、「一棟RCマンション」ともなると、今まで区分マンションを中心に運用されていた方からすると、比較的投資しやすいコンパクトな低層タイプであっても、投資総額は1棟で2億~3億円前後といった価格帯が中心価格帯になるため、そもそも無理、という方も多いかと思います。
また、新築、築浅で開発業者が販売している物件は開発利益が乗っており、中古より割高で利回りも低いから中古マンションの方がいい、というブログを目にするケースもあります。
たしかに多くのサラリーマン大家さんのような投資家の方には、東京、首都圏で新築、築浅の一棟RCマンションは、投資金額も利回りも対象外という側面もありますが、それなりの資産をお持ちで、相続対策や資産の長期運用を考えた場合は、立地などの希少性や、融資期間や金利などのローン条件が比較的有利になることから、複数棟保有するような投資のプロの方が、高利回りの中古の木造アパートのような一棟ものでなく、敢えて利回りの低い新築、築浅の一棟RCマンションを検討されるケースも増えています。
では、このように「一棟マンション」を選んで投資するには、どのような目線で、何を重視して探せばよいのでしょうか?
今回は、一棟マンションの中でも、特にハードルの高い「一棟RCマンション」について、シリーズ展開してご好評を頂いている当社が、その特徴と選び方のポイントをご紹介してみたいと思います。
もちろん、当社はこのようなポイントを考慮して希少な用地を探して開発していますので、木造や軽量鉄骨アパートのような一棟マンションと比べるとなかなか供給数が少なく、多くの投資家様にご提供することが難しいのが現状です。逆にいうと、そう簡単に用地が見つからない好立地を選んでいるからこそ、希少価値のある値崩れしにくいものにできるとも言えます。
そして、読み進めていただければ、同じ「一棟収益物件」でも、なぜ木造アパートや軽量鉄骨の一棟マンションが、「東京の築浅一棟RCマンション」の利回りが4%とか5%台なのに対して、6%とか7%とかの高利回りが確保できるのか?その理由の一つが「一棟収益物件」の立地や構造別のリスクとの相関関係であることもご理解頂けるかと思います。
実例を交えてご紹介いたしますので、このブログを「一棟収益物件」全体の選び方、探し方のご参考にしていただければ幸いです。
2. 希少性が増す首都圏エリアの新築・築浅一棟RC賃貸マンション
2-1. 東京23区内・首都圏の投資用新築一棟RCマンションが希少化しています
東京23区内を中心とした首都圏で、駅から徒歩10分以内の1棟RC(鉄筋コンクリート造)賃貸マンションで3億円未満という比較的小規模な収益ビルは、開発に適した土地も少なく、規模の割に相応の開発期間、手間がかかるため、大手デベロッパーは積極的に手掛けない等の理由で、もともと供給が少ないものでした。
さらに、ここ1~2年は建築資材の高騰やオリンピック等の関係で建設業者の確保が困難となり開発供給の減少傾向が続いています。
7万件近い収益物件が掲載されている某大手ポータルサイトでも、東京23区内の駅10分以内の立地で1~3億円の新築1棟RC賃貸マンションを検索すると、僅か17棟程度(非公開・重複登録を除く)しかヒットしません。
金額・利回り・エリア等の個々人のニーズに合う物件となりますとさらに対象物件は限定されている状況です。(2021年5月25日現在の調査)
2-2. 相続対策ニーズの高まりに加え、海外投資家の流入でさらに供給不足へ
最近供給されている東京23区内、駅近にある新築RC物件は表面利回りが4~5%台がまだ中心であり、中古収益ビルと比較すると利回りは低くなります。
しかし、新築・築浅の一棟RCマンションが元々個人の富裕層による相続対策や長期運用の資産として隠れた人気物件であったことに加えて、2015年の相続税改定による相続対策ニーズの高まりや、海外よりもまだ割安感があると感じている中国、台湾をはじめとするアジアの投資家の流入もあって、さらに需要過多、供給不足という物件カテゴリとなっています。
3. 個人投資家だけでなく不動産投資のプロも欲しがる新築一棟RCマンション
3-1. 小規模な新築一棟RCマンションは不動産投資の初心者向き?
小規模な新築一棟RCマンションは、相続対策をご検討中の資産家様だけではなく、初めて一棟の不動産投資をするような個人投資家様にもお勧めできる収益物件と考えております。
新築のRC構造は「高い耐久性・耐震性・遮音性」や「当面は修繕費も殆どかからない」、「長期的に高い稼働率を維持しやすい」というメリットがありますが、建築費も相応に高くなってしまうため、不動産投資の初心者にはなかなか手を出しづらい物件でした。
その点、小規模な20~30坪の低層RC構造であれば「1億円後半~3億円前後という比較的手頃な価格帯」で提供することが可能であるため、「金額も手頃でかつ不動産の管理運用リスクが少ない」収益不動産として不動産投資の初心者にもお勧めしております。
一般的に、不動産の利回りはリスクと裏腹であり、リスクが少ない投資物件は、築古の木造アパート等に比較するとどうしても低い利回りになります。
サラリーマン大家さんと呼ばれる投資家層の多くは物件単体での短期キャッシュフローを重視するため、修繕費や空室リスクを取っても、ある程度利回りの取れる中古の物件を選ぶ傾向にあります。ただし、リスクを取るには相応の手間とノウハウが必要であり、結果的に大きな負債になってしまう恐れもあります。不動産投資の初心者は、まずはリスクの少ない物件を選び、基本的なノウハウを身に着ける方が良いでしょう。
3-2. 投資のプロも買う理由~「実質運用利回り」と「将来性(キャピタルゲイン)」のバランス投資
実は、「不動産投資は初めてだけど、急ぎ相続対策で探している」等という方だけでなく、不動産投資に詳しいプロのような方もこうした新築一棟RCマンションを個人資産の長期運用目的で取得されています。なぜ、表面利回りの低い新築RC物件をプロのような方が取得するのでしょうか。不動産投資のリスクを知り尽くした方であれば、多少のリスクをとって高利回りの築古物件を買ってもよさそうなものです。
理由その① 「ローンのレバレッジ効果」で自己資金の運用利回りを重視
こうした不動産投資のプロは中古物件にももちろん投資しますが「低利かつ長期の銀行ローン」が借りやすいという、新築一棟RCマンションの特質を理解しており、「銀行ローンでレバレッジを効かせて買えば」自己資金を極力抑え、かつ、その自己資金に対する投資利回りはけっして低くない、ということを十分に知っているのです。
理由その② 立地が重要~長期安定稼働が期待できるかどうか
もうひとつの理由は、投資のプロは今現在の価値だけではなく、将来性ある立地かどうかを重要視しているということが挙げられます。
長期運用前提で不動産投資するならば、10年単位での将来性をどう予測するかが重要です。首都圏の住宅であれば、オリンピック後の少子高齢化時代に人が住みたくなるエリア、立地はどこか、という視点です。
東京で表面利回り5%前後の新築1棟賃貸マンションというと、概ね7%~8%以上の利回りニーズが大半のサラリーマン大家さんと言われる投資家の方が敬遠しがちな物件ですが、こうした金融事情、不動産投資市場を熟知したプロが、逆にこうした物件も選んでいるのです。
例えば、当社グループの一棟収益RCマンション「COCOCUBE/COCOFLATシリーズ」は、将来の長期安定稼働が期待できるエリアとして都心への「職住近接」をキーワードに立地選定しており、そういった投資のプロの方からもご購入いただいております。
つまり、自分の不動産投資におけるポートフォリオ戦略の中で、中古ビルを組み込む一方で、表面利回りはやや低くても、こうした将来性あるエリアの新築物件にもバランスよく投資しているのです。
築古の高利回り中古ビルだけを中心にお考えの方も、長期安定稼働が期待できる立地の築浅収益ビルを1本、組み込んでおいてはいかがでしょうか。
3-3. バランス投資や相続税対策だけではない、新築一棟RCマンションの活用方法
新築の一棟RCマンションは、相続対策だけでなく、将来のインフレヘッジ等の一般的な投資目的などの他、未入居の状態で購入できれば、一棟まるまる社有社宅(社員寮・独身寮)への転用も可能です。
社宅運用のメリットとして、入居している社員から一定額以上の家賃を徴収することで、社宅費用を「経費(福利厚生費)」として計上することが可能になります。また、給与の一部として扱われる住宅手当と違って、従業員への恩恵が社会保険料の負担増に繋がらないことにも注目です。
また、企業が物件を保有する社有社宅には資産としての効果も期待できます。特に、新築や築浅で居住者満足度の高い設備を備えていれば高稼働率の不動産資産として活用できます。
一棟3億円以下の物件であれば、戸数も15戸以下の物件がほとんど。地元の工場オーナーが一部を社員寮とする目的で空の状態でご購入いただいた例もあります。
4. 多くの人が買い辛くなった今こそ良い物件を購入するチャンス
厳しさを増す融資審査~シェアハウス問題の影響
金融機関の融資条件については、物件の担保評価に加えて個人の属性や保有資産などから算定される信用に基づく審査により決まりますので、必ずしも全ての方が希望の条件で借入できる訳ではありません。
さらに、2018年初めに表面化したシェアハウス型投資物件における過剰融資問題以降、各金融機関の審査がより厳しくなる傾向が続いています。
例えば、2018年頃までは多くの投資家に対してフルローンに近い条件で融資を行っていた物件でも、自己資金として原則2割~3割程度必要と評価されたり、新規のお客様への融資自体を原則停止してしまう金融機関も出ています。
一般投資家の方には厳しい状況ですが、金融機関へのヒアリングによると、以前からお付き合いのある資産家の相続対策や堅実な経営を続ける企業の税金対策等には、引き続き融資をおこなっていきたいという話も聞いています。
そういった立場の方にとっては、競合が少ない分、良い物件を購入するチャンスは増えているとも言えます。
5. まとめ
不動産投資で失敗を避けるためには、現在の価格や利回り、キャッシュフローだけではなく、エリアの将来性や出口戦略、ご自身の今後のライフスタイルの変化の可能性など、多角的な視点で考えていく必要があります。その観点から見ると、好立地の新築・築浅一棟RCマンションは、現在の利回りは低くても、将来に渡って安定した稼働と賃料収入が期待でき、当面は突然の修繕費などリスクも低いという大きなメリットがあります。
相続対策としてだけではなく、長期保有のポートフォリオの核として投資家様にご購入いただいている実績もそれを裏付けていると言えます。
このように、それぞれの投資家様の投資目的、スタンスによって、どのような一棟マンションがいいのか、も変わってきます。
希少な好立地の用地を探すための人件費コスト、さらに開発リスクを取って開発して仕上げた物件に事業者利益を乗せるのは当たり前だし、殆ど修繕コストのかからない楽なリーシング期間の新築後10年を自社保有せずにお売りしているという希少価値と、単に立地等の空室リスクを考慮していない一見、高利回りのリスクの高い中古物件を比較して「新築だから割高で中古が割安」なのか、単純な図式では選べないことをご理解頂ければと思います。
北辰不動産グループでは、自社開発の一棟RCマンションシリーズ「COCOCUBE/COCOFLAT」を東京23区内や首都圏のターミナル駅等を中心とした駅近の「職住近接」な好立地に建築し、投資家様にご紹介しております。2021年以降もご紹介予定の物件がございますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。