2017年07月03日

海外不動産への投資に潜むリスク

最近、円安による為替差益を得ることや資産の分散化、所得税などの節税を目的に海外の不動産投資を検討する個人の投資家が増えています。
特に人気なのは高級アパートメントで、ニューヨークなどの大都市や東南アジアなどの新興国の物件が特に多い傾向にあるようです。

ただ、メリットばかりに目が行きリスクを少なく見積もっている場合も多く、投資には慎重な判断が必要になります。

まず考えられるのが、日本人をターゲットにしたトラブル。相場より高い値段で売りつけたり、引き渡された物件の品質などが契約内容と大きく異なる が、問い合わせにも応じない。また、無事引き渡されてもリーシングに苦労したり、物件の管理も充分行き届かないなどのトラブルをよく聞きます。
さらに、そういったトラブルの多くに現地の日本人が関与していることにも注意が必要です。

また、そういったトラブルが無くても、純粋に投資として利益を上げるにもリスクが残ります。

海外不動産イメージ日本国内も含め、不動産投資する際に所得税の節税で最も一般的なのが、法定耐用年数を過ぎた物件取得による減価償却期間の短縮を利用した方法。

レンガ造りのアパートは、通常建築から38年かけて減価償却しますが、法定耐用年数をすぎた物件を取得した場合、償却期間は0.2倍に短縮されます。これを利用すれば、わずか7年で建物の価値をゼロにできますが、海外では、日本の法定耐用年数を過ぎても高い資産価値を保つ物件が多く、売却時にも物件自体の 資産価値はそこまで下がらないことが多いため、売却時の譲渡所得は大きくなります。

一見、メリットだけだと思いがちですが、相場によって変わる物件の売却価格はもちろん、為替レートのリスクもあります。さらに、何らかの理由で5年以内に手放さなければならなくなった場合は、譲渡所得の税率は国内で売却する場合とほとんど変わりません。
また、コンサルタント会社の手数料や現地の税理士との契約を考えれば、最終的には節税にならないという例もたくさんあります。

そもそも、海外の不動産投資を選択する理由で
「東京都内に良い不動産投資物件が無い」
という声を多く聞きます。

たしかに、希望の物件情報を入手することは難しくなってきていますが
東京都内の良い物件情報が全く無いわけではなく、実際に希望の投資物件を入手している投資家の方も沢山います。

公開されているだけで敬遠されがちな都内の出回り物件でも、利益を上げている投資家の方も沢山おり、当社も定期的に出回り物件の中から物件を購入して、利益を上げております。

物件を見る目があれば、自分のニーズに沿った物件を見つけることが可能です。この場合のニーズとは、「なぜ不動産を購入するのか」。
例えば相続税対策や資産の組換え、遺産や退職金の運用など、その方それぞれの事情があり、それを一緒に考え、適切な助言ができるパートナーの存在が必要不可欠になります。

会員制度「ココアセット」ではそのような方の物件探しのサポートをさせていただいておりますので、是非ご相談ください。