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これからの不動産投資のキーワード「二極分化」「都心回帰」「職住近接」

作成者: 不動産投資|Dec 20, 2018 5:31:00 AM

不動産投資は「最後はやはり立地」と言われますが、これからの少子高齢化と長期インフレ傾向の時代に選ぶべき住居系の立地はどこでしょうか?3つのキーワードを元に解説します。

 

少子高齢化時代の不動産価格は「二極分化」の恐れ

住居系の物件の資産価値は、長期的な人口動態に大きく左右される

店舗・事務所系物件よりも景気変動に左右されにくく、相場家賃が明確なので比較的リーシングしやすい、というのが住居系の投資物件ですが、少子高齢化と長期インフレの時代において将来も有望な住居系の投資エリアはどこでしょうか?
住居系の物件は短期の景気変動の影響は少ないとしても、長期的な人口動態に大きく左右されます。長期安定運用目的で住居系物件に投資するのであれば、現時点の表面利回りだけにとらわれずに、将来も人口が増加するようなエリアを選定しておくことが安心です。

 平成29年版高齢社会白書 年齢区分別将来人口推計より

 

少子高齢化時代のインフレでは土地の価値は「二極分化」

現在の日本の財政は国債や年金負債の価値を相対的に下げていく長期インフレ政策なしには立て直しは困難と言われています。中には国債が一気に暴落してハイパーインフレになるリスクを指摘する人もいるくらいです。
バブル経済以前の日本では、こうしたインフレさえあれば、土地さえもっていれば資産が増えるという土地神話がありました。しかし、少子高齢化という大きな社会構造が変化した今の時代は、インフレになったからといって、全ての土地の資産価値が維持、あるいは値上がりするとは限りません。

皆が住みたがらないような都心から離れた郊外の住宅地はこれから少子高齢化の影響がボディーブローのように効いてきて、インフレになっているのに土地の値段が下がるという懸念が密かに指摘されています。
つまり、これからの少子高齢化&インフレ時代には土地の資産価値が「二極分化」することが予想されているのです。

 

少子高齢化の住居マインドは、若者も高齢者もアクセス重視の「都心回帰」

「クルマ」を買わない若者は「郊外のマイホーム」への憧れもない

「若者がクルマを買わなくなっている」というニュースを耳にすることが多くなりました。
もちろん、収入を含めいろいろな要因が重なってのことでしょうが、この若者世代の消費マインドは、同時に「通勤1時間以上かけても郊外にマイホームを」という団塊世代の方にはあたりまえだった感覚も失いつつあることを示しています。

◆少子高齢化で住宅は「都心回帰」 ~若者も高齢者も都心へのアクセス重視~

不動産で長期資産運用を行う場合、大きなマクロ経済という時代の流れを読む必要があります。
今の若者は都心まで1時間以上かかる郊外の住宅の購入等にはあまり興味がなく、都心に近いエリアで賃貸を探す傾向が強まると言われています。
一方、高齢者も今は郊外型のシニア向け物件がもてはやされていますが、本当に高齢化社会が進んでいくと介護の人手や高度な医療機関がどうしても必要となり、その結果、高齢者が住みやすいのは、介護する側の移動や居住が容易で医療設備の揃っている都心に近いエリアだと言われているのです。

 

つまり、少子高齢化社会では、若者も高齢者も、どちらもが都心に回帰していくのではないかと予想されています。

 

少子高齢化時代に長期的な安定稼働を期待するなら「職住近接」エリア

長期投資するエリアは、これからも人口増が見込めるかどうかに注目

このような少子高齢化時代でも長期的に安定稼働が期待できるレジ立地とは、これからも人口増が見込める(=利便性がますます高まる)、都心への「職住近接」エリアではないでしょうか。
都心そのものに住む「職住混在」も有望ですが、こちらは富裕層向けであり、既に価格も高騰していて保有期間中の利回りを5%前後以上は確保できる物件が枯渇しつつあります。
そうした中でも、ギリギリ開発余地があるエリアは「都心への交通アクセスが1時間を超えない、理想的には30分圏内」という「職住近接」のエリアです。

銀行、コンビニ、スーパーといった生活利便性ある商業施設は人口増加エリアには政策的に誘致などしなくても自然と増えて行きます。
都心の職住近接エリアの利便性はこれからも高まる一方です。

 

政策的な「コンパクトシティ」推進の行方は?

「職住近接」というと、近年の都市問題で政治的にその功罪が議論されている「コンパクトシティ」という概念があります。多くの地方都市で推進されている「コンパクトシティ」の概念は外国で推進されたものであり、日本には向いておらず地方都市とかは逆に衰退しかねない、等と言った賛否両論の議論が巻き起こっています。
確かに双方の議論にはどちらもに一理あり、どんな都市でも無条件で「コンパクトシティ」が良いと主張するつもりはありません。
しかし「コンパクトシティ」における「職住近接」という概念は首都圏では既に数年前から顕著な傾向として進行しつつあります。
不動産の価値とは結局のところ、多数の人気投票で価値が決まるものです。長期的な不動産投資の立地を選ぶということは、どこがこれから「人気を集めるか」を予測することです。
人気が高く人が積極的に集まるエリアは交通も生活もますます便利になるため、少子高齢化で国全体が人口減となっても、そのエリアの人気はよりいっそう高まり、資産価値も高くなるはずです。
こうした立地の将来に関しては、政策の方向性というものも大きな影響を及ぼします。政策というものには必ず賛否両論があり、今後どうなるか確定している訳ではありませんが、国土交通省のコンパクトシティ政策に関する資料等に一度は目を通してみてはいかがでしょうか。

国土交通省「都市再構築戦略検討委員会」の「中間とりまとめ」(PDFファイル)

 

それでも魅力的な「高利回り」物件を選ぶなら、リスクテイクを十分に

◆立地より利回り重視の「サラリーマン大家さん」はセミプロ感覚で!

一方、表面利回りを重視して郊外の木造アパート等に投資する場合、不動産の利回りとリスクの関係を十分に研究し、なぜその利回りになっているのかを把握して物件選定をする必要があります。
利回りが高い(=値段が安い)ということは、それだけ買い手がつきにくい解決困難なリスク要因があるはずです。単に立地だけの問題であれば、周辺物件との相場の比較でわかります。
もしも、周辺相場に比較して利回りが高い場合は、道路付や建物、あるいは隣地周辺の環境(隣地とのトラブル等も含みます)、権利関係などに何等か問題が潜んでいるはずです。
こうした厳しい目で物件を厳選しないと、将来、インフレになってさえも買い手がつかないようなハズレ物件を選んでしまう懸念があります。
また、そうしたリスクを十分に把握しリスク対価格でみて割安と判断して取得したとしても、こうした高利回り物件への投資は、日頃から管理運営に相当な手間をかけ、知恵を使うつもりで本気で取り組まないと失敗する確率が高いでしょう。
特にリスク要因の中には権利関係のように「人の気持ち次第」というようなものは、スッとうまく行く場合もあれば、どうにもならない、というような両極端なケースもあります。
これからは、不動産の価値が「二極分化」していく時代ですから「サラリーマン大家さん」という副業感覚で不動産投資をやる人ほど、管理に手間のかかる上に将来の資産性があまり期待できないハイリスクな高利回り物件を選ぶと失敗する可能性が高いのではないかと懸念されますので、高利回り物件を狙う場合は、セミプロ感覚で不動産賃貸業を事業としてどう運営すべきか、リスクをどう解決しコントロールするかを自ら考えて実戦する必要があります。

 

将来性の高い立地の不動産投資なら、「新築・築浅一棟RCマンション」も注目

一方で、既にある程度の資産があって、相続対策やインフレヘッジで長期的な資産運用のために、利回りはそこそこで、あまり日常の管理に悩まされることなく、しかも将来性の高い立地で不動産投資を考えたいという方には、駅から徒歩10分以内の新築・築浅の一棟RCマンションがお薦めです。

この記事を書いた人

C+One 編集部
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