カテゴリビル管理
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ビル管理会社を変更することは繁雑な作業を伴うためオーナー様にとってハードルが高そうですが、変更することでメリットがあることもあります。
ビル管理会社を変更したビルオーナーの事例をご紹介してまいります。
ビルオーナーが抱えていた悩み
建築当初の施工会社が、そのままビルを管理していることはよくあります。
東京都心にあるこちらの物件も、建物の施工を担当した現場監督がそのままビル管理も担っている状況でした。
ビルには現在一棟借りのテナント様が入居しておりますが、一棟借りはテナント管理の手間が少なくありがたい反面、入居されているテナント様の発言力が強くなりがちです。
こちらの物件では施工会社にテナント様から直接ビルに対する要望が来たり、修繕の依頼が行われたりしたため、本来のビル設備とテナント内装設備の責任分界点が曖昧になってしまっておりました。
施工会社からビルに対する予防保全工事も提案されるまま行っていましたが、オーナー様ではその工事が本当に必要か判断がつかず、テナント様からも直接要望を聞いている施工会社への不透明感が感じられ、オーナー様が気になっていたポイントでした。
ビルオーナーが検討した解決策
そこでオーナーの立場に立って管理を行ってくれるビル管理会社への変更を検討されることに。今回のようにテナント様と共用部の設備などで揉めている場合は、賃貸借契約の更新を機に弁護士を間に介し、オーナーとテナント間の責任分界点をクリアにした契約を巻きなおしてもらうことで解決する場合があります。
こちらの物件でもビル管理会社への変更をきっかけに、契約状況を一度きれいにまき直したことが後々のスムーズな総合管理につながりました。
また管理会社を変更したことで契約管理と設備管理の担当を分け、誰の責任範疇でどういった修繕や点検が必要で、または不要なのかを明確にし、オーナー様主体の管理運営にすることが出来ました。
ビル管理会社については、以下の記事でも詳しくご紹介しています。あわせてご覧ください。
「どこがいい?ビル管理会社の選び方」
スムーズなビル管理変更のため実施したこと
今回、管理会社はアドバンス・シティ・プランニングに変更されたオーナー様ですが、ここからはさらに、変更時に株式会社アドバンス・シティ・プランニングが気を付けている点をご紹介してまいります。
オーナーの要望について時間をかけてヒアリング
今オーナーが抱えている課題や問題点は、すぐ目に見えるものではありません。
図面や各資料をお借りして物件の詳細を把握した上で、現地にて相違点を確認したり、実際にお話を聞くなどして時間をかけてヒアリングを行うよう心がけました。
そのまま引き継いだ方がいいものはそのまま引き継ぎ
管理会社によっては、それぞれの会社で繋がりがある関係で、管理会社変更時に変更しなくてもよいものまで変更させられる場合があります。
例えばセコムやアルソックといった警備会社やエレベーターの保守会社がその一例。
こういったものは、管理会社が変更になるからと言って変更してしまうと、連絡先が変わることでテナント様が混乱したり、システム変更に伴う想定外の工事出費が発生したり、今までのメンテナンス情報を引き継げないことになる可能性もあります。
また修繕や改修工事では建物を一番理解している竣工時からの施工会社にそのまま任せたい意向のオーナー様もいらっしゃいます。
そういった場合にも柔軟に対応し、適切なアレンジメントで調整するようにしています。