初心者におすすめ!リーシングの意味についてわかりやすく解説

不動産における「リーシング」業務は、どのようなものでしょうか。収益不動産はテナントから賃料を得てこそ、事業としてなりたちます。不動産賃貸業の業務のうち、最も重要な業務の一つ、リーシングについて詳しくみていきましょう。

リーシング業務の内容

一般的に不動産業におけるリーシング業務は、賃貸物件の仲介業務や客付け・テナント付けのサポート・契約を成立させることを言います。賃貸住宅を含む賃貸物件全般について「リーシング」という場合もあれば、商業用不動産に特化して「リーシング」という場合もあります。

商業用不動産のマーケティング

店舗やオフィスなど商業施設についてのテナントリーシングは、空室を埋めるのはもちろんのこと、立地動向の調査などのマーケティングも伴うことがあります。例えば建築中の店舗物件において竣工前からリーシングをスタートする場合、その物件の立地について綿密な調査を行います。また訪れる人の年代や性別、そのエリアにある店舗の業種や規模などから、建物にどのような出店テナントを誘致するのが効果的かを見極めます。さらに近隣の賃料相場も鑑み、賃料査定や賃貸条件の調整を行います。

テナントリーシングについては、こちらの記事もお勧め。あわせてご覧ください。
コロナ禍の店舗ビルリーシング│変化に対応できる企画力で出店しやすい環境を創り出す

プロパティマネジメントとの違いは?

プロパティマネジメントとは不動産の管理・運営業務を行うことを言います。その内容としては、入出金の管理も含めたテナント管理や、設備のメンテナンス等があり、長期的にそのビルの資産価値を維持・向上することを目的としています。空室を埋める仲介もプロパティマネジメントの業務の重要なひとつとされており、リーシングとプロパティマネジメントには共通した部分が多いと言えるでしょう。リーシングが主に仲介業務に重点を置いているのに対し、プロパティマネジメントは仲介・契約も含めた幅広い管理・運営を行います。大手のビル管理会社でもリーシング部門を専門に設けている場合も一緒の場合もあり、両者を厳密に分けることはできません。大まかにはリーシングで仲介し、プロパティマネジメントで運営していくと考えて良いでしょう。

空室対策

空室で賃料が入ってこなくても、ビルには維持管理費が発生します。空室のあるビルのオーナーであれば、1日でも早く空室を埋めて賃料を確保したいと思うでしょう。代表的なリーシング手法についてご紹介します。

マイソクって何?

不動産業界以外ではまず聞くことはない用語ですが、一般的に「マイソク」とは不動産広告チラシのことを言います。物件の概要や間取り図、地図などの資料を作成する毎日速報社(平成6年にマイソク社に社名変更)という会社の社名が元々の由来ですが、現在では資料図面そのものが「マイソク」と呼ばれるようになっています。ちなみにアットホームも同様の図面を仲介業者へ配布していますが、こちらは「ファクトシート」という名前です。ただし「マイソク」という呼び方の方がはるかに定着しているのが現状のようです。

 

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空室対策の中でもマイソク(不動産募集広告)のクオリティチェックということが管理会社任せで意外と見落とされがちですが、ビルオーナー様にとって最も重要な日常管理のチェックポイントのひとつです。なぜ空室対策...

レインズに登録

「レインズ」とは不動産流通機構が運営しているシステムで、「Real Estate Information Network System」の頭文字から取っています。不動産会社(宅地建物取引業者)のみが利用できるサイトで、基本的に一般の人は見ることができません。不動産業者間では広く利用されており、客付けを行う業者は、毎日必ずと言っていいほどレインズをチェックします。ですから、ポータルサイトのみならずレインズへの物件登録がリーシングの第一歩といっても過言ではありません。

VRやARで内見ができる?

現在、不動産業界では「不動産テック」と呼ばれるIT技術を利用したサービスが次々と生まれてきています。リーシングに関して言えば、ヘッドマウントディスプレイを装着するVR(バーチャルリアリティ)やAR(拡張現実)を利用した内見も活用され始めました。また、360°パノラマ動画をWEB上で公開する物件紹介の方法も徐々に普及しつつあります。お客様にとっては住宅に限らず店舗やオフィスでも実際に借りる際には最終的に現地を見に行くにせよ、そこに行き着くまでに手軽にいろいろな物件を見て検討できるというメリットがあります。仲介を行なうリーシング業務においても、案内の依頼の都度、何度も現地に行く必要が減るので効率が良くなるのが利点です。とはいえいずれの技術も発展途上であり、リーシング手法のスタンダードと言えるようになるには、もうしばらく時間がかかるかもしれません。

まとめ

ひとくちにリーシングといっても、マーケティング、計画立案からマイソク作成、不動産テックを利用した物件紹介など、物件ごとにとるべき戦略や手法が異なります。物件によっては現地看板や内覧会、業者へのFAX営業を行なう方が効果的という場合もあるかもしれません。的確なリーシング活動は、ビルの収益力をあげるために極めて大事な要素と言えるでしょう。

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