法定停電とは?ビルにおける電気設備の点検ってどんなことをやるの?

いまや日常生活になくてはならない「電気」。
照明やエアコンだけではなく、オフィスビルの場合はパソコンやサーバー、OA機器などがフル稼働で使用されていますし、店舗においても厨房排気や冷蔵庫など毎日欠かさず利用しているかと思います。
そのため電気を日々安全に問題なく利用できるように管理業務の中には「電気設備の点検」という項目が含まれています。建物やビルの電気設備の点検はいつ、どういった作業をするのでしょうか。

 

目次

電気設備とは

実は「電気設備」という言葉はかなり広い意味で使われており、大きく3つに分けられていることが多いです。火力発電や風力、原子力発電など電気を作る設備としての「発電設備」。「発電設備」で作られた電気を送り届けるための「送配電設備」。そして作成された電気をエネルギーとして変換し利用するための「構内電気設備」です。建物や施設における「電気設備」はこの「構内電気設備」にあたります。またこれらはまとめて「電気工作物」とも呼ばれています。

 

電気は正しく利用しないと漏電・停電・感電・火災など様々なリスクも伴うため下記のような法律によって設置基準や技術基準が定められています。

 

  • 電気事業法
  • 電気用品安全法
  • 電気工事士法
  • 消防法
  • 労働安全衛生法
    など

電気設備の法定点検

電気設備は正しく受電し安全・問題なく利用できるように法律によって義務付けられた「法定点検」を定期的に実施するように求められています。
例えば「電気工作物」を扱う事業者は、電気事業法第42条第1項の規程により、保安規定を定め、それを基に定期的に自主点検をすることが義務付けられています。

 

したがって具体的な点検内容は実は決まっておらず、事業者が作成する保安規定ごとに異なります。なぜかというと、建物の規模や用途、設置されている電気設備の種類は異なるためです。
そのため作成された保安規定に沿って正しく運用、点検、検査をすることが大切です。

電気設備の法定停電

オフィスビルなどは年に1度、全館停電をすることがあるかと思います。
保安規定で定められた頻度で実施されるこの停電のことを「法定停電」と呼びます。
特にオフィスなどは24時間稼働しているサーバーやパソコンなどがあり、事前にきちんと準備をしておかないとシステム障害やIT機器故障などの不具合につながります。
事前の対策をしっかり行うことで、万が一のトラブルにもスムーズに対応することができるでしょう。

主な点検作業の内容

一般的なオフィスビルや店舗ビルは電力会社から6600Vのとても高圧な電気を引込み建物内のキュービクルと言われる設備で100Vや200Vといった皆さんの使用できる電圧に変換しています。停電中の検査ではこの電圧変換用の変圧器、緊急時に作動する断路器(ブレーカー)等の確認を行います。また専用の測定器を使い配線や接続されている機器の漏電の有無を調べていきます。静電気を帯びて火花の原因になりやすい埃の清掃もこの停電の間に実施することもあります。
皆さんが安全安心に電気が使えるよう、電気が常時流れる状態で大丈夫かを点検しています。

 

株式会社アドバンス・シティ・プランニングでは一級建築士事務所として創業し、現在も多数の建築士が在籍しております。また都内を中心に幅広いエリアで管理業務を展開しており、600棟を超える実績がございます。設計から管理までトータルでサポートできることが強みである「株式会社アドバンス・シティ・プランニング」に相談してみませんか?

 

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