まず「内覧会」という用語についておさらいをしましょう。
広義の意味では「内覧会」は、マンションや戸建て住居の契約者や、関係する業者など限定した人々を対象とした見学会と言えそうです。
どういう人に対して実施されるかで、意味合いはさらに異なってまいります。
<新築の戸建て住居やマンションの契約者に対して行う場合>
この場合の「内覧会」は、物件の引渡し前に、完成した建物を披露するのと同時に不具合がないか「検査」を行う機会となります。
購入者は物件が契約した通りに建てられているか、施工ミスがないかなどのチェックを行い、不具合箇所が見つかった場合は補修工事を依頼します。
引渡し後に工事な修正工事などを行うのは大変なため、後々のトラブルを防ぐためにも内覧会でしっかりと検査を行うことが大切です。
<建築業者や不動産業者が同業他社や一般ユーザー向けに行う場合>
この場合の「内覧会」はお披露目イベントに近い意味となります。
建築会社が施工した新しい物件を同業他社や不動産業者に紹介する場であったり、施工主が竣工したビルのリーシングを行うために仲介業者を集め物件の詳細な説明を行う場であったりします。
また最近では、インターネットを利用したオンライン内覧会や専用ゴーグル等を装着するバーチャル内覧システムも登場しています。これらは360度カメラを利用して撮影した映像を利用して、自宅にいながらも物件の様子を把握することができる仕組みとなります。
こういった仕組みは遠方にいながらも、いつでも好きな時に物件の内見ができるということで少しずつ活用されておりましたが、今回の新型コロナウィルスが追い風となり今後ますます広がっていくと予想されるでしょう。
それではオーナー様にとって「内覧会」とはどういう意味合いがあるのでしょうか。
実はオーナー様にとって内覧会を行うことは空室を解消し、満室を達成することにつながるのです。
どういうことが説明してまいりましょう。
紙面やメールと違い実際に現地を見てもらえる内覧会は、より詳細に物件を理解してもらえる効果的な広告宣伝の場となります。
特にモデルルームなどを実施した場合は、家具などが全くない状態の時よりも部屋の魅力アピールに期待できることがあります。撮影された写真がポータルサイトなどに掲載されても物件の雰囲気が伝わりやすく集客アップにつながります。
設定した賃料など現在の募集条件や設備などについて、どういった点が良いのか、悪いのか、生の声をヒアリングすることができます。自分では気づいていなかった物件の魅力を知ることが出来れば、新たなアピールポイントにすることが出来ますし、修正した方がいい募集条件や設備等があればスピード感を持って対応することで、結果的に満室に結び付くかもしれません。
多くの方に内覧してもらっても、実際に契約できる数には限りがあります。
決まった時間内に他の入居検討者や競合他社がすれ違うことで、他に決められてしまうかもという購買意欲を掻き立て契約のスピードにつながる可能性があります。
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