ビルを所有したビルオーナー様が、ビル管理会社に払う費用に関してはどういったものがあるのでしょうか。
ここではこれからビルオーナーになる方、またビルをお持ちになってまだ日が浅い方などに向けて、ビル管理委託を行う際に必要な管理費について説明してまいります。
ビルオーナーの方は、管理会社を選ぶ際に、またはコストの見直しを行う際に、各社に相見積もりを依頼するかと思いますが、業者によって金額が異なることがあります。しかしながら、そこで一番安い会社を選んでしまうことが必ずしもよいとは限りません。
ビル管理業は「労働集約型」と言われており、人件費が占める割合が高い業界です。
つまり、ビル管理におけるコストは「どんな人がどれだけの仕事」をするかが大きく影響してきます。
どんな人というのは、その人が有資格者であるかであったり、技術力や技能、経験があるかということです。
目先のコスト削減を追うあまり、価格が安すぎる管理会社を選んでしまっても、質が悪く「安かろう悪かろう」に陥ってしまい、結果として余計な費用がかかってきてしまうのです。ビル管理費の相場を考えた場合、コストと内容のバランスが重要になってくると言えるでしょう。
ビル管理費には大きく分けて、プロパティマネジメント費用とビルマネジメント費用の2種類があります。
簡単にいうと、PM(プロパティマネジメント)費用は、建物のソフト面に対する管理費用、BM(ビルマネジメント)費用は建物のハード面に関する管理費用となります。 それぞれ詳しく見てまいります。
プロパティマネジメントとは、所有する不動産の収益最大化を目的としてオーナー様に代わり「不動産の経営代行」を行うことです。
具体的な業務の内訳としては、下記などがあげられます。
これらの業務を委託する場合にかかる費用が、プロパティマネジメント費用となります。
例えば、賃料や管理費、水光熱費を各テナントごとに請求し、ビルオーナー様に対しては、ビルマネジメント費用、消耗品、工事代等を算出した上で清算を行います。
またテナントとオーナー様の間に入り、クレーム対応を行ったり、連携がスムーズに行われるよう調整を行います。
プロパティマネジメントに対し、ビルマネジメントは建物を維持管理(ビルメンテナンス)していくための業務となります。
たとえば各所の点検は、いざという時にきちんと稼働するために、とても大切な業務です。
具体的な業務内容について説明してまいります。
建物設備を定期検査することは、建物や設備の安全性を保ち、長く使用することにつながります。
空調やボイラー、電気設備や通信設備が正常に運転するように保守管理を行います。また建物の安全性を確保するため、「建築基準法」や「ビル衛生管理法」「消防法」など様々な法令で定める点検(法定点検)を決まった頻度で行うことが義務付けられています。 下記などの設備に関して点検を行います。
これらの設備のメンテナンスを行うために必要な費用が、「設備管理・保守費用」となります。
ビルは様々な人が利用します。ビル内の人々を火災や災害や犯罪等から守ることもビル管理の大切な役目です。
警備業務に関しては、セキュリティシステムといった機械警備と、人的警備によって行われ、立哨による入館管理や巡回警備もあります。また警備だけではなく、様々な防災設備の点検も行います。
消防訓練もビルの所有者や管理権原者に義務付けられています。
ビルを綺麗に、かつ清潔に保つことは、利用している側が気持ちよく快適に過ごせるのはもちろん、建物の資産価値を保つことにもつながります。
日常清掃、窓ガラス、床清掃といった清掃業務とあわせ、廃棄物処理や害虫駆除等の衛生管理業務もあります。 また建物全体の印象を保つために、植栽の維持管理なども必要です。
他にも受付や案内、電話交換といった窓口業務や、駐車場管理、また場所によっては除排雪の作業などもビル管理業務として発生することがあります。
ビル管理費について、少しイメージがつきましたでしょうか。 ビル管理業務は範囲が広いので、依頼するビル管理会社がどういう内容まで対応しているのか、理解した上でビル管理会社を選ぶとよいかもしれません。
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